sacai × NIKE LAB NRG RH PARKAのクリーニング事例。異素材MIX(ナイロン×ウール)の難題を解き明かすプロの技術と「白ダウン」の守り方

2024.09.03

sacai × NIKE LAB NRG RH PARKAのクリーニング事例。異素材MIX(ナイロン×ウール)の難題を解き明かすプロの技術と「白ダウン」の守り方

ストリートとハイファッションを完璧に融合させる日本発のブランド「sacai(サカイ)」と、スポーツ界の巨人「NIKE(ナイキ)」のコラボレーション。その中でも『NRG RH PARKA』は、既存のダウンジャケットの概念を打ち破る、まさに「芸術品」と呼ぶにふさわしい一着です。

しかし、このモデルをクリーニングするとなると、話は別です。ナイロンパネルとメルトンウールという、性質の異なる素材が複雑に組み合わさった「異素材MIX」の構造。そして、汚れが目立ちやすい「ホワイト」という色。今回は、プロのクリーニング師でも震えるほどの難題に、モリクリがどう立ち向かったのかを詳しく解説します。


sacai(サカイ)のブランドヒストリー:阿部千登勢氏が提唱する「ハイブリッド」の美学

sacaiは1999年、デザイナーの阿部千登勢(あべ ちとせ)氏によって設立されました。阿部氏は「コム デ ギャルソン」でパタンナーとしてキャリアを積んだ後、自身の感性を信じてブランドをスタート。

ブランドコンセプトは「日常の上に成り立つデザイン」。ニットと布帛(ふはく)、スポーツウェアとモードなど、本来は対照的な素材を組み合わせる「ハイブリッド(異素材MIX)」な手法は、今や世界中で高く評価されています。今回のNIKEとのコラボレーションも、ナイロンのスポーティーさとメルトンウールの重厚感を組み合わせた、sacaiの真骨頂といえるデザイン。だからこそ、その複雑な構造を理解したメンテナンスが不可欠なのです。


【難易度MAX】ナイロン×メルトンウールという「異素材MIX」の壁

なぜ、この『NRG RH PARKA』のクリーニングはこれほどまでに難しいのでしょうか。それは、使われている素材の性質が「真逆」だからです。

1. 洗浄方法のジレンマ

本体のナイロン部分は、中綿のダウンをふっくらさせるために「ウェットクリーニング(水洗い)」がベストです。しかし、切り替えられている「メルトンウール」は、水に濡らすと縮みやすく、硬くなってしまう性質があります。ナイロンを綺麗にするための条件が、ウールにとっては「毒」になる……。この相反する素材を一着の中で同時にコントロールしなければなりません。

2. 「白」だからこそ許されない、わずかな色移り

もしウール部分に少しでも汚れが残っていたり、染料の定着が不安定だったりすると、洗浄中に白いナイロン部分へ「泣き(色移り)」が発生するリスクもあります。一点一点、素材の重なりを計算し、絶妙な力加減と薬剤選定で行う「一点手洗い」が必要でした。案外、いや、めちゃくちゃ大変な作業でしたが、職人の意地で完璧な白さを守り抜きました。


白ダウンの宿命をガードする「PFASフリー撥水加工(有料オプション)」

白系のダウンジャケットをご愛用のお客様にとって、最大の悩みは「白ダウン 汚れ」の蓄積です。襟元のファンデーションや袖口の皮脂汚れ。これらは時間が経つと酸化し、頑固な「黄ばみ」へと変化します。

そこでモリクリが今回のサカイのような白い一着に強くおすすめしているのが、こだわりの「PFASフリー撥水加工(有料オプション)」です。

汚れを未然に防ぎ、次回の洗浄をスムーズに

PFASフリーとは、環境負荷が懸念される有機フッ素化合物(PFAS)を使用しない、次世代の撥水メンテナンスです。繊維の一本一本を薄い保護膜でコーティングすることで、お化粧汚れや皮脂汚れが繊維の奥まで浸透するのを防ぎます。これにより、次回のクリーニングで「白ダウン 汚れ」が劇的に落ちやすくなります。高価な白ダウンを長く、美しく着続けたい方にこそ選ばれている、価値あるオプションです。


【警告】高級白ダウンの家庭洗濯は「一生の不覚」になりかねない

「汚れたから家で洗おう」という選択は、この異素材MIXモデルにおいては絶対にNGです。

1. ウールの硬化と縮み

家庭用洗濯機で回すと、メルトンウール部分は一瞬でフェルト化して縮み、サカイ独自のシルエットが崩れます。一度縮んだウールを元に戻すのは、プロでも至難の業です。

2. 致命的な「すすぎ残し」による黄変

厚みのあるダウンとウールの重なり部分は、家庭ではまず完璧にすすげません。内部に残った洗剤成分が乾燥中に表面に浮き出て、激しい「黄ばみ」となって現れます。こうなると、もはや清潔感どころの話ではなくなってしまいます。


魂の乾燥工程:失われたボリュームと気品を呼び戻す

汚れを一掃した後、モリクリの真骨頂である「乾燥仕上げ」に入ります。
大型の回転乾燥機で適度な熱を加えながら、職人が手作業で羽毛を丁寧にほぐしていきます。この工程により、潰れていたダウンが再び空気を含み、阿部千登勢氏が描いた立体的で独創的なシルエットが復活します。仕上げは、創業昭和48年の技術を継承する職人によるアイロンワーク。

高級な一着をお預かりする責任として、モリクリではお届けから10日以内であれば無償で再作業を承る「10日間保証」も設けています。また、日常のメンテとして、お化粧汚れがついたら擦らずに「タオルトントン」で応急処置をしてください。

納期よりも「仕上がり」を最優先にする。
難しければ難しいほど、職人の血が騒ぐ。それがモリクリのプライドです。

全国対応 高級ダウン専門宅配クリーニングのモリクリにお任せください。

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